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家族

公開期間:8月17日から10月11日まで

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第十九回座談「家族」

Y

選者 K

いつもどこかが痛いFプロのプロデューサー

不気味な主人公は何を思うのか!? 異色の世にも奇妙なSFマンガ!!

K 今週は「家族」を持ってきました!

S これはまたレアな作品ですね。

G へー、これは何に……。

M 1978年11月の「ビッグコミック」増刊号に掲載されました。

G 単発? へー、編集者はこういうのってどういうきっかけで頼むんだろう。ちょっと不思議な気がする。

K センセイは「ビッグコミック」系と相性があまりよくなかったのか、単発はいくつか書いていたものの「ビッグコミックオリジナル」の『大先生を読む。』(1986年11月5日から1989年12月20日)まで連載作品はないんです。

S 赤塚不二夫といえば周囲も自分も「少年マンガ家」という意識が強かったようにも思います。

Z へー、そうなんですね。「ビッグコミック」系はもう少し読者層が上ですもんね。

S いや、わかりませんけど、私見です(笑)。

Z このマンガは、ちょっと不気味ですね。

K そう! 平凡なサラリーマンがフツーの家庭や家族を求めているんだけど……。もっと大胆で衝撃的な展開が起こりそうで最後まで起こらない。

G ごくフツーなオトコに描かれている主人公のおじさんがいちばん怖いという。

Y 扉のカットがいいね。主人公の表情に喜怒哀楽が読めないところが怖いんだと思う。右下の詐欺師みたいな男は誰だろう。お母さんと浮気してる家庭教師かな?

S そうかも。出てきてないよ、このひと。

M ストーリー展開は、SFっぽいですよね? 当時の流行りだったんでしょうか?

K 星新一のショートショートとか筒井康隆なんかの不思議な話が流行ってたんですかね。

G 筒井康隆の『家族百景』はセンセイがマンガにしていましたね。

M はい、『ハウスジャックナナちゃん』というタイトルで、1977年に「少年マガジン」に連載されました。主人公のエスパーの少女の名前「七瀬」をとって「ナナちゃん」。

S そういう世間の空気があったんでしょうね。不思議な話を求めるっていうか、受けれるっていうか。この「家族」は、やっぱり最後が怖い。「理想の家族なんてどこを探してもないよ」というメッセージが込められているようで。

K ホラーとまでは言いませんが、ぞわっとする読後感ですよね。

G このころのセンセイは、まだ新しいジャンルへのチャレンジと模索があったんだなーと改めて感じます。

K そうですね。1962年の「おそ松くん」からなんだかんだと途切れずに続いてきた「少年サンデー」での連載が1977年に途切れて。そのあとの作品ですね。

M 1974年に「レッツラゴン」が終わり、その後に「少年フライデー」「のらガキ」「母ちゃんNO.1」、そして1977年の「不二夫のギャグありき」と「レッツラゴン」以降の作品はいずれも1年程度の連載となりました。

S センセイの興味がマンガから別のエンタメに移っていった時期でもありました。

G そういう意味で「家族」は貴重な作品といえますね。