バカボン一家がそろうまで
ハジメちゃんの誕生
栄えある『天才バカボン』第1話です。
赤ちゃんを生むために入院中のママを訪ねたパパとバカボン。ふたりは、そろって赤ちゃんの誕生を心待ちにしています。カウントダウンが始まって、パパの歓びの声が響きます。
やったー!生まれたー?!
ところが、あまりのパパの大声に赤ちゃんが驚いてひっこんでしまい、誕生はおあずけに。「一週間のびた」という先生の言葉に、がっかりするふたり。それでもどんな子が生まれてくるのか、一週間後を楽しみにして、ふたり仲良く家路につくのでした。月がきれいな夜です。
今度は、院長先生の大きな声に驚いて、またひっこんでしまった赤ちゃん。がっくり肩を落とすパパ。バカボンの明るい声がたのもしく感じます。
それにしても一週間単位で誕生が延びるとは、まるで連載のことを心配してくれるような、おりこうな赤ちゃんです。
病院でボクシングはいけません。赤ちゃんは、よっぽど生まれてくるのがイヤなのか、またまた誕生が延びました。パパもバカボンも準備万端なだけにツライところです。これでとうとう4週目。さあ次こそは?と期待が膨らみます。それとも?
またまた延びました!これでとうとう5週目です。バカボンは待ちきれなくなって、お腹の赤ちゃんに直接話しかけることにしました。お返事はあったのでしょうか。いじらしいバカボン。ママのやさしい顔が美しいです。
ふたりでウメボシだけの朝ごはんを食べていると、そこへ待望の電話がかかってきました。とうとう、赤ちゃんが生まれました!!うれしさと驚きからウメボシのタネをのどに詰まらせるパパ。苦しい、けどうれしい!やったね!
「ぜったい、ぜったい、ぜったい、ぜったい!!かわいがる!」と、誓うパパとバカボン。誕生まで5週間も待たされたふたりは、かわいい赤ちゃんを早くも奪い合いです。こういう競争なら大歓迎。これでようやく、バカボン一家の4人が勢ぞろいとなりました。