赤塚先生お気に入り『おそ松くん』3
「てっぺん物語」
新聞配達で生計を立てる勤労少年のチビ太は、36階建ての高層ビルの屋根裏部屋に暮らしています。チビ太のこころの支えは、生まれたばかりのスズメのチュン吉。ところが、ある日、チュン吉が過って巣から飛び出してしまいます。チュン吉は、まだ飛ぶことが出来ないので、落ちたら死んでしまいます。
ようやく尾根裏部屋まで戻ったチビ太は、今度はひもで身体を縛ってから、チュン吉の救出に向かいます。危機一髪のところでチュン吉を助けることに成功しました。が、ふと見ると、ひもはどこにも結ばれていませんでした。ともあれ、無事で良かったです。
安心したもの束の間、チュン吉は再び巣を飛び出して、今度はそのまま下に落下してしまいました。
悲しみにくれるチビ太。すると次の瞬間、チュン吉が元気に羽ばたく姿が目に飛び込んできました。チビ太の目には、一転、感激の涙が光っています。このストーリーは、ロアルド・ダールの短編小説をベースにして描かれました。
◎赤塚先生のコメント◎
オリジナルの小説がね、すごく面白いの。短編なんだけど、手に汗握る話なんだよね。
ドキドキするような、ね。小鳥一匹のために、チビ太が高いビルを右往左往するのが描きたかった。
終わり方がいいぞぅ!