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「おそ松くん」60周年×「おそ松さん」6周年 アニバーサリーイラスト 吉 勝太

「おめでとう! ありがとね!!」

コニャニャチハ、吉 勝太です。
 アニメ「おそ松さん」6周年おめでとうございます!

今回、6周年の記念にと「おそ松さん」と「おそ松くん」のコラボイラストを描かせていただきました。「スタジオぴえろ」さん、ありがとうございました!

青い線で描き、アニメカラーで色を着けましたが、アニメ「おそ松さん」ファンの皆さんはどう思われるのでしょうか? 違和感あるでしょうか?
 漫画の「おそ松くん」では六つ子の描き分けは、まったくありませんでしたが、アニメ「おそ松さん」では個性が爆発しましたね。今回はアニメの設定を参考に描かせていただきましたが、それぞれの個性をちゃんと出せたでしょうか?
 その点少々不安ではありますが、その作画作業は終始楽しいものとなり、私なりに満足のできる仕上がりになりました(できればほめてください!)。

さて、この場をかりて告白させていただきます。じつは私は、「おそ松くん」がキャラの年齢設定を大きく変えて「おそ松さん」というアニメになるのだと初めて聞いたとき「そんなの面白いのか?」と、かなり懐疑的でした。さらに六つ子それぞれに、ハッキリ違った個性付けをするということの意味も理解できませんでした。「みんな同じ」というところが面白いのに・・・と。
 キャラ設定の絵を初見した時に、そのフォルムとそのラインのゆるさ、そして色設定、その全てについても疑問を抱いていました。

だがだが、しかししかし、はたして!アニメ「おそ松さん」は大ブレイク!!
 驚きました。面白いんだもん。感服いたしました。「シェー!!」ですよ、これは。
 人間て単純ですね、いや「俺って単純です!」ね。こうして「おそ松さん」を見慣れてしまうと、その青い線もフォルムも「これは完璧だ!」と思えてくるのです。
 「スタジオぴえろ」さん、疑ってごめんなさい。そして素晴らしい作品をありがとう!!
 ここに吉 勝太は懺悔させていただきます!!!!

 

最後に少し、自慢話させてください。
 「吉 勝太」というペンネームは赤塚不二夫先生に考えていただきました。本名は峯松孝佳(みねまつたかよし)といいます。そうです!「みね松」です。
 私はフジオプロに入ったばかりのころ「みね松くん」と赤塚先生に呼ばれていたのです。「おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松・・・みね松」
 7人目の兄弟になったようで、赤塚先生に「みね松くん」と呼ばれるのが、とてもとてもうれしかった。
 ところが、月日が流れて私がチーフアシスタントになると、赤塚先生はもう私を「みね松くん」とは呼ばなくなりました。「おまえ」に変わったのです。
 なんという幸せだったのか。

「おそ松くん」が54年の時を経て、才能あふれる多くのクリエーターさんたちの力によってアニメ「おそ松さん」が出来ました。赤塚不二夫先生なら敬愛の念をこめて、こう言うね。

「アニメ『おそ松さん』を作ってくれたおまえ達よ、エライぞ! ありがとね!!」
 私は今、無責任に、そう思っています。

アニメ「おそ松さん」のファンの皆様、6周年おめでとうございます!
 そしてこれからも人気が続きますように。