TOP > マンガ > 『のらガキ』エピソード お金じゃ買えないもの

のらガキエピソード

お金じゃ買えないもの

「一千万円のこいのぼり」

もうすぐ子どもの日。ネコのかあちゃんが夜なべをして作っているのは、のらガキが元気に育つようにと願いを込めたこいのぼりです。見た目は悪いこいのぼりですが、のらガキには自慢です。

一方、大金持ちのダイヤモン郎のこいのぼりは、父親が特別注文したという一千万円もする豪華なもの。巨大な邸宅を背景に堂々と泳いでいます。のらガキは、ダイヤモン郎に対して母親が願いを込めて手作りしてくれたこいのぼりの素晴らしさを聞かせます。

家に帰ったダイヤモン郎は、父親に自分も手作りのこいのぼりが欲しいとせがみます。子ども思いの父親は、ダイヤモン郎の望みをかなえてやろうと慣れない針仕事でこいのぼり作りに挑戦します。

何度かの失敗の後、やっと出来上がったこいのぼりですが、見た目は実にお粗末なものでした。ダイヤモン郎はどこか不満そう、父親は自信がなくて申し訳なさそうにしています。

通りかかりのひとたちは、父親が手作りをしたこいのぼりを見ては、ゲラゲラと笑い転げていきました。それほど、このこいのぼりの出来はひどいものでした。笑い転げる人々の様子をダイヤモン郎親子は複雑な思いで見ていました。

そこへのらガキがやってきて……。

のらガキのひとことで、ダイヤモン郎のこころも、父親のこころも、晴れていきました。少しぐらい見た目が悪くても、他人が何と言っても、愛情がこもったこいのぼりは素晴らしいものです。少し不恰好なこいのぼりが2匹、青空に映えて元気に泳いでいます。

のらガキが「野良」になった理由 お金じゃ買えないもの ネコのかあちゃんの過去 友情か親孝行か!