- Q タイトルの「バカボン」の意味を教えてください。
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A 赤塚センセイは、「主人公がバカなボンボン(主に関西地方で坊ちゃんのこと)だから」という説と、「英語で放浪者を表わすvagabond(バガボンド)のように自由な主人公にしたかったから」という2つの説を話しています。
- Q 「天才バカボン」の主人公は、誰ですか?
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A 連載が始まる前には、愚かな兄(バカボン)と、賢い弟(ハジメちゃん)のふたりが中心となる予定でした。が、連載が始まると、パパがバカボンを上回る「バカ」ぶりを発揮してそれがたいへん受けたので、だんだんとパパが中心の話が作られるようになっていきました。
赤塚マンガでは、主人公よりも脇役が目立って、いつの間にか主役のようになる、というのは「おそ松くん」のイヤミのように、不思議なことではありません。 - Q 「天才バカボン」の最終回は、どんなお話ですか?
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A 「天才バカボン」では、連載が一度終ってまた始まったり、雑誌を引越したり、ネタとしての最終回などの理由で何度か最終回が描かれています。赤塚センセイのギャグマンガはいつもそうですが、特に「天才バカボン」は、「毎回が最終回」のつもりで全力投球で描いていました。
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Q バカボン一家の苗字を教えてください。一家の家に「バカボン」という
表札がかかっているのを見たことがありますが、「バカボン」が苗字ですか? -
A バカボン一家に苗字はありません。表札に「バカボン」と書いてあるのは、バカボンが迷わないで帰って来られるように、というママのやさしさです。
- Q バカボンのパパは、何歳ですか?
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A 「元祖天才バカボンの春」の「41歳の春だから…」という歌詞が有名ですが、パパもいつまでも41歳なわけではありません。「天才バカボン」の世界では、わたしたちには理解できない不思議な時間が流れていることだけは、確かなようです。つまり歳という概念がわたしたちとは違うようです。
- Q バカボンのパパの職業はなんですか?
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A あるときはサラリーマン、あるときはガードマン、またあるときは、夜鳴きそば屋。果たしてその実体は……。「パパ」であることがパパの仕事です。パパは、収入など野暮なことは気にしていません。
- Q バカボンのパパとママは、いつ、どこで出会ったのですか?
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A パパがまだバカ田大学の学生だった頃のこと、黒百合女学院の「春菊の君」、アッちゃんと出会って、ラブレターを渡し、デートにこぎつけました。それが後のママです(もっと詳しく知りたいひとはコチラへ)。
- Q バカボンのパパの鼻の下にあるのは、ヒゲですか? 鼻毛ですか?
-
A
- Q バカボンのパパが頭につけているのは、ハチマキですか?リボンですか?
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A リボン型のハチマキです。
- Q バカボンのパパの本名が田中田フチオと聞いたことがありますが、本当ですか?
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A 確かに「みんなそろってフチオさん」のなかで、パパが「田中田フチオ」といっている場面がありますが、これはいつものように目ン玉つながりのおまわりさんをからかっただけです。パパお得意の冗談です。
- Q バカボンのパパが嫌いな食べものを教えてください。
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A パパは、チクワがキライです。その理由はよくわかりません。
- Q バカボンのパパは、いつからバカになったのですか?
-
A パパは、生まれてすぐに歩きだし、しゃべりだした大天才です。が、生後2ヶ月目に、クシャミをして頭のネジが外れたのをきっかけに、今のように「独特のテイスト」になりました。
- Q バカボンのパパは、何座ですか?
-
A 生まれたときに空に輝いていた「ギョウ座」です。
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Q バカボンのパパのセリフに 「忘れようとしても思い出せない」というのがありますが、
これはどういう意味ですか? -
A 赤塚センセイが、鳳啓助師匠の持ちネタ「忘れようとしても思い出せない」というギャグをたいへん気に入って、パパにこれを言わせてみました。もちろん、啓助師匠もよろこんでくれました。あくまでギャグなので、意味はとくにありません。
- Q バカボンのパパは、どんなときに泣きますか?
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A 例えば、こんなときです。
-
Q バカボンのパパはバカ田大学の出身ですが、中学校や高校は、どこに通っていたのですか?
また、出身地はどこですか? -
A パパの出身地や出身校は、現在も謎に包まれています。パパが「熊本県」「七城中学校」出身だと言っている回がありましたが、これは当時アシスタントだった近藤くんの出身地をギャグにした1回限りの設定です。
- Q バカボンは、何歳ですか? 学校に通っていますか?
-
A 小学3年生だったり、4年生だったり、5年生だったり、時と場合によって臨機応変に対応するのが、赤塚流のルールです。大雑把に「小学生」です。
- Q ハジメちゃんは、次男なのにどうして「はじめ」という名前なのですか?
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A 難産の末、やっと生まれた赤ちゃん。ママが「なんでも一番になるように」という希望をこめて、「一」と書いて「ハジメ」と名付けました。
- Q ハジメちゃんは、何歳ですか?
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A 赤塚マンガの世界では、年を取ったり、取らなかったり、年齢に関する概念が一般社会とは違っています。ハジメちゃんも、いわゆる赤ちゃんの時期は脱したようですが、幼児の時代がいまだ続いているようです。
- Q ハジメちゃんは、いつから天才だったのですか?
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A 生まれて間もなくはじめてしゃべった言葉は「ダメヨ」。計算や読み書きはもとより、歩くよりも先にタイムマシンを作れるようになった、たいへん早熟な天才です。
- Q 目ン玉つながりのおまわりさんの名前を教えてください。
-
A
- Q ついでに息子の名前も教えてください。
-
A
-
Q 目ン玉つながりのおまわりさんの目玉は、最初は繋がっていなかったと思うのですが、
いつ、どうして繋がったのですか? -
A 確かに目ン玉つながりのおまわりさんの目玉は、最初は離れていましたが、気がつくとくっついて、この頃から過激なおまわりさんになりました。目玉がくっついた理由は、「その方が面白いから」でしょう(もっと詳しく知りたいひとはコチラへ)。
- Q レレレのおじさんのこどもは、何人いるんですか?
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A 実は、5組の5つ子=25人の子だくさんです(もっと詳しく知りたいひとはコチラへ)。
- Q レレレのおじさんの鼻の下あたりにあるのは、ヒゲですか? 汚れですか?
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A レレレのおじさんの鼻の下あたりにあるのは、ヒゲです(それよりも鼻がどこにあるのかが謎です)。
- Q いつもやさしいレレレのおじさんですが、怒ることはありますか?
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A 街を汚すひとは許せないようで、このときばかりはモーレツに怒り出します。
- Q レレレのおじさんの職業はなんですか?
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A そうじが趣味の自由人です。
- Q ウナギイヌは、どういうきっかけで誕生したのですか?
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A ある暑い夏の日のこと。当時の赤塚センセイは、編集者とスタッフを交えてアイデア会議をしていましたが、なかなかいいアイデアが出ずに苦しんでいました。すると、赤塚センセイが担当編集の五十嵐さんに「ちょっとタバコ買ってきて」とお願いしました。そして、 数分後。五十嵐さんが席に戻るとウナギとイヌを合体させたウナギイヌがすでに誕生していたそうです。ウナギイヌは、火事場のバカ力の一瞬の集中力とひらめきで誕生した人気キャラです。
- Q ウナギイヌはどうして人間の言葉を話せるのですか?
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A 最初は「ワンワン」だけでしたが、大人気となったので調子に乗ってしゃべりはじめました。
- Q ウナギイヌは、イヌですか? ウナギですか?
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A ウナギイヌは、母がウナギで父がイヌの動物の種を越えた新しい生き物です。
- Q ウナギイヌは、どこに住んでいますか?
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A イヌとウナギの両親がともに住みやすいように、水辺に立てられた水陸両用の家で暮らしています。
- Q カメラ小僧のモデルは、篠山紀信さんですか?
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A カメラ小僧はのモデルが篠山紀信ではなく、カメラ小僧は篠山紀信そのひとです。その証拠に自己紹介をしています。
- Q カメラ小僧は子どもですか? おとなですか?
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A こう見えてもカメラ小僧には、純子という子どもがいますので、れっきとしたおとなと見ていいでしょう。
- Q 「ホッカイローのケーコターン」と叫んでいるキャラクターについて教えてください。
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A 当時のアシスタントが北海道出身のケイコさんに恋をしました。それを知った赤塚センセイは、お祝い?の気持ちを込めて愛を叫ぶバカなキャラクターを描きました。
- Q バカ田大学では、どんな勉強をしているのですか?
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A 「バカはりこうでりこうはバカ」の精神にもとづいて一見バカバカしいことをまじめに勉強しています。ちなみにバカ田大学には、医学部、考古学部、生物学科、スケベ学部などがあり、パパは哲学科を主席で卒業しました。
- Q バカ田大学には、女子学生も在籍していますか?
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A すべては把握できていませんが、ごく少数はいるようです。
- Q 片手で逆立ちをしているイヌについて教えてください。
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A 名前は、夜のイヌ。趣味は、世界中の夜で逆立ちすることです。もしもどこかの街角で見かけた方は、写真を送ってください(もっと詳しく知りたいひとはコチラへ)。
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Q いろんな人が「シェーッ!」をしていますが、今までどんなスゴイ人が
「シェーッ!」してますか? -
A 幼少の頃の浩宮様(現在の皇太子様)、ビートルズ時代に来日したジョン・レノン、ゴジラ。この3人が三大「シェー!」として有名です。
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Q おそ松くんの「チビ太の金庫やぶり」には、いくつかのバージョンがあると聞きました。
詳しく教えてください。 -
A 「チビ太の金庫やぶり」には、2つのバージョンがあります。ひとつは、『少年サンデー』の昭和40年42号に発表したもの。もうひとつは、「おそ松くん」が『少年キング』でリバイバル連載されたときに描いたものです(昭和47年5号)。およそ6年の月日を経て描かれた同じテーマのマンガは、おおまかなストーリーは同じですが、絵柄と細かな設定が変わっています。ちなみに現在は、サンデー版は、竹書房文庫『おそ松くん』11巻、キング版も同じく22巻で読むことができます。この話は、赤塚センセイにとっても思い入れの深い作品でした(もっと詳しく知りたいひとはコチラへ)。
- Q おそ松くんたち六つ子は、どうすれば見分けられますか?
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A 性格はそれぞれ異なりますが、外見はそっくりなので両親でさえ見分けられません。当てずっぽうに呼んで当たっていたらラッキーです(チビ太に誰がおそ松か「あててみな!!」といっています)。
- Q イヤミがシェーをするとき、いつも靴下がびろーんとなっているのは、どうしてですか?
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A 赤塚センセイが「シェー!」のポーズを考えていたときのこと。スタッフといっしょに様々なポーズを実際に試しているうちに、はずみでくつ下のゴムが伸びてビロローンとなりました。「これは面白い!」と大爆笑して、そのままイヤミのポーズとして採用されました。
- Q チビ太がいつも持っているおでんの具を教えてください。
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A 赤塚センセイによると、上から「コンニャク、ガンモ、ナルト」で、だしは関西風とのこと。けれどもよく見ると、タコの足や玉子のようなものもあり、いくつかのバージョンがあるようです。
- Q ア太郎にガールフレンドはいますか?
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A 八百×に買い物に来るお母さんたちには人気ですが、同世代の女の子たちにはモテないようです。片思いはありますが、特定のガールフレンドができるまでには、もう少し時間がかかりそうです。
- Q デコッ八の妹について教えてください。
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A デコッ八の妹は「もーれつア太郎外伝」の「花のガードマン」の回に登場します。誰が見ても間違えない、そっくりな兄妹です。デコッ八は、妹のおでこのことを気にしていますが、妹は思ったよりもたくましく生きています。
- Q デコッ八は、どうしてア太郎といっしょに働くことになったのですか?
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A ア太郎が出かけた先のスキー場の旅館で働いていたのがデコッ八。はじめは反目しあうふたりですが、やがてデコッ八はア太郎に惚れて旅館を放り出してア太郎の元へと転がり込んできました。そういう意味では、デコッ八は「押しかけ女房」ならぬ「押しかけ店員」です。
- Q ニャロメの名前の由来を教えてください。
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A 当時、赤塚センセイと交流のあったマンガ家で美術家のタイガー立石さんの作品のなかでは「コンニャロメ!」というセリフがよく使われていました。それを読んだ赤塚センセイは、くじけてもくじけても立ち上がるニャロメにぴったりだと、この名前を採用しました。
- Q カエルのべしが誕生したきっかけを教えてください。
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A べしの名前は、赤塚センセイがソンケーしている映画監督・黒澤明さんの名作「七人の侍」に出てくる長老の「やるべし!」というセリフから付けられました。実は、渋いキャラクターです。
- Q ココロのボスは、人間ですか? それともタヌキですか?
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A しっぽはあるものの、タヌキでもない、人間でもない、曖昧模糊とした生きもの、それがココロのボスです。
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Q 「ひみつのアッコちゃん」の変身のときにセリフの「テクマクマヤコン」は、
どうやって考えられたのですか? -
A アッコちゃんが変身するときの呪文は、第1回のアニメ化の際に新たに考えられたものです。「テクマクマヤコン」は、「テクニクス」と「ミラー」をつぶやくうちに合わさってできた造語だということ。また、元に戻るときの「ラミパスラミパス…」は、「スーパーミラー」を逆さから読んだものです。
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Q アニメの「ひみつのアッコちゃん」では、なりたいものに変身するときの呪文は
「テクマクマヤコン」ですが、マンガのなかでは何と言いますか? -
A 「ひみつのアッコちゃん」の連載が始まった当初は、なりたいものを逆さ言葉にしてつぶやいていました。もしも「看護師さん」ならば、「んさしごんかにな〜れ」という風に。アニメの放送がスタートして呪文が使われるようになって以降は、マンガのなかでも「テクマクマヤコン」というようになりました。
- Q 「ひみつのアッコちゃん」のアッコちゃんは、ひみつの鏡をどうやって手に入れたのですか?
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A 最初のひみつの鏡は、大切にしていた手鏡が壊れてしまった代わりに「かがみの国のおじさん」からもらいました。
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Q 「ひみつのアッコちゃん」のアッコちゃんと「おそ松くん」のトト子ちゃんは、
同一人物ですか? -
A 確かに顔もヘアースタイルもそっくりですが、断じて同一人物ではありません。その証拠に名前も個性も違っています。
- Q 赤塚マンガに登場する言葉が話せる動物キャラを教えてください。
-
A 赤塚マンガでは、動物も人間も虫もしゃべりたいことがあるキャラクターはいつの間にかしゃべれるようになっています。ニャロメ、べし、ケムンパス、ウナギイヌ、ベラマッチャ、その他にもウナンボ、オタマン、ノラウマ、ませり……などなど。そしてついにちゃわんむしまでしゃべりはじめて、シュールな世界へと突入していきます。
-
Q 赤塚マンガでは、一度死んだひとや動物がまた登場することがよくありますが、
どうしてですか?
(「天才バカボン」のウナギイヌや「レッツラゴン」のベラマッチャなど) -
A パパがギャングになったり、イヤミが水戸黄門になったり、チビ太がガンマンになったり……赤塚マンガでは、一回限りの設定が多く使われています。その延長線上に、キャラクターが「死んでもよみがえる」という事象があります。実際の世界でも役者が映画のなかで死んでも、また次のドラマに出て活躍するように、赤塚キャラは、マンガのなかでの役者と考えられていました。これをおおきくは、スターシステムといいます。
- Q バカボンやハジメちゃんのほっぺたにあるうずまき模様は何ですか?
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A 子どものほっぺたが可愛らしく赤くなっている様子をビジュアル化したのがうずまきです。
- Q チビ太のほっぺたにあるヒゲのようなものは何ですか?
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A 赤塚センセイによると、当時は、鼻をたらしてそれをシャツの袖口などで拭って、ほっぺたがガピガピに乾いて固まった子どもがたくさんいたそうです。それをビジュアル化したのが、この線です。その証拠に、この線はチビ太やハタ坊などのちいさな子どもにだけ描かれています。ヒゲのように見えますが、ヒゲではありません。
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Q 赤塚マンガのキャラクターの口のなかには、ハートマークのようなものが見えますが、
あれはのどちんこですか? -
A 口のなかのハートに見えるものは、のどちんこではなく、舌をデフォルメして描いたものです。正面からの絵を見るとよくわかります。
-
Q 赤塚センセイは、手塚先生をとても尊敬されていたと聞きましたが、手塚作品のなかで
特に好きな作品を教えてください。 -
A 赤塚センセイは、少年時代に読んだ手塚治虫先生の「ロストワールド」(1948年/不二書房)に感激をして、本格的にマンガ家を目指すようになったと語っています。夢がかなってマンガ家になってからも「あのマンガは、素晴らしい!」と繰り返し話すほど、赤塚少年にとっては印象深い作品だったようです。