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2002年 2月 8日(金)
厨房に入るべし

 ここ数日、お酒を飲み過ぎることもなく、なんとなくいい体調で過ごしている。 こうなると本来の食いしん坊魂が蘇ってあれこれ食べたくなってくるんだ。
 オレはなぜか、酔っぱらっているときには食べ物が一切必要なくなって、ひどいときには栄養失調と診断されたほど!簡単に言うと、食べるのが面倒になっちゃうんだな。けれども今は違うぞ~。
 改めて考えてみると、オレは昔から冬の食べ物が大好き。例えば、フグ(これは文句なく美味い!けれど文句なく高い!)カニ、ウドン、スイトン、そうだな~鍋物はなんでも好き。あとは、中華料理かな。そのなかでもナマコだのフカヒレだのちょっ と変わったものが好みです。
 …こういうと、オレがいつも外食ばかりしているみたいに思うかもしれないけれ ど、いやちょっと待て。きょうのオレは、若いヤツらに一言あるぞ。
 たまに外食してみることは悪くない。けれども、いつでも外食をしている人って いうのは本来の人間の「食べる」っていう楽しみを知らない人たちじゃないかと思う んだ。あと、インスタントやレトルト食品ばかり食べている人、コンビニの弁当なん か喰ってるヤツも同じ。腹が減ったからと無意識に食べていたり、気がついたらなんとなく食べていたってのもダメ。「ついで」に食べるってのもいただけない。「食」 を楽しむっていうのはただ空腹を満たすってことではなくて、人間だけに与えられた高等なモノなんだ。けれども、だからと言って高いものを食べなさいってことじゃあないよ。
 なにを食べるかを決めて、自分で材料を仕入れて(買い物に行く)、自分で料理を してみなさいってコト。オレは自慢じゃぁないけれど、なんでも作るぞ。簡単なものばかりだけれど、スパゲティだってスイトンだって、スープだって、オレのギョーザは美味くて有名!初めて料理をするひとは下手でもいい、自分で作ってみるってのが大事なんだよ。
オレは昔、トキワ荘で漫画の修行をしていた時には毎日、毎日キャベツいためを作っていたよ。お金がなくて外食なんてできなかったっていうのと、その頃キャベツが一番安くて量がいっぱいあったっていう単純な理由から決めた献立だったけどな。(だからコレがオレの青春の味!)あとは、味噌汁やジャガイモのスープなんかも良く作ったよ~。そういえば、今は亡き石ノ森章太郎のごはん係をしていたこともあっ たんだ。オレって器用だからな。石森のヤツ、いつもうまい!って食べてくれたよ。
 要するに料理っていうのはクリエイティブなんです。予算、季節、体調、気分… とすべての要素を考え合わせて本日の料理を考えましょう。そして作ったら、食べる時には楽しい会話、コイツもお忘れなく!では健闘を祈る!!

これはちょっと昔の写真。雑誌の取材でスイトンを作った。本当はシンプルな料理なのに、昔のカタキをとるようについつい具がたくさん入った「贅沢すいとん」になっちまうのがタマにキズ。

いつものようにワルノリして「キッチンアカツカ」の白衣まで作ってしまいました。なんでも形から入るのが大好き。

人が作ってくれたものを食するときにはこのくらいのサービス精神が大切です。
もちろん「ウマイ!!」と一言そえて食べましょう!

今晩のアカツカ家はオレが仕切ることにしました。が、ちょっと手抜きをして真知子におつかいをお願いしました。

フジオのレシピ 簡単でウマイよ!

肉の天ぷら
ブタ肉のうす切り、これをシオコショー、酒で一晩つける。
味がしみたところで片 栗粉をまぶして天ぷらにする。
揚がったところで蒼のりをかけて、できあがり。

ジャガイモのスープ
ジャガイモを1センチぐらいの厚さに切る。
まずフライパンにバターをひき、ジャガ イモを炒める。
そしてだんだん水を足していく。
スープ状になったら、シオコショー で味付け。これだけ。

ビーフシチュー
牛肉をシオコショー、赤ワインで一日つける。
セロリ、タマネギをいっしょにバタ ーでキツネ色になるまで炒める。
ナベに肉を入れて材料と赤ワイン、トマトピューレと煮る。味をみながら。肉が柔らかくなったら、肉を取り出してスープをこす。
こしたスープにシオコショーなどで味つけ。
肉の上にスープをかける。