…っていう、この頃のボクたちの映画を、数年前に市川準監督が作ってくれた。あれ、ホントにイイ映画だぞぅ。こういう青春があったんですねー。
昭和28年、ボクは漫画家になりたくて上京したんだけれども、すぐにあの有名なトキワ荘に入れたわけじゃないんだ。この頃ボクたちの兄貴分寺田ヒロオさん、寺さんっていうすごくめんどう見のいい先輩がいたんですねー、トキワ荘に。寺さんは野球漫画を丁寧に描いていて、漫画に対して理想を持った情熱的な先輩だったんだな。それで、トキワ荘の部屋が空くと、ボクみたいな漫画家を目ざしている仲間をよんで入れてくれるんだ。あっ、なんでみんなトキワ荘に入りたかったかっていうと、やっぱり手塚先生ですよ。あの漫画の神様がいたトキワ荘ってことですねー。あとは、ほらみんな田舎から出てきたばっかりの田舎モンだろ、だから不安なんですね。志が同じ人が集まっているとやっぱり心強いんだな。よくこうやって誰かの部屋に集まっては、漫画の話、映画や音楽の話なんかをしてたんですねー。
(左から寺田ヒロオさん、赤塚、藤子不二雄(A)さん、鈴木伸一さん、藤子・F・不二雄さん、石ノ森章太郎さん) |