このバンザイポーズで活躍した菊千代。これはもう余りにも有名になってしまったけれども、
菊千代は自分の預金通帳を持って、自分のギャラを振り込んでもらっていたんですねー。猫の稼ぎだなんて…と、 バカにしたモンじゃないぞー。あるCMでボクと菊千代は共演したんだけれど、なんとギャラはボクが50万円、菊千代が100万円だって!
この時ばかりはボクもかなり腐ったねー。「オレってなんなんだ ?」なんてな。代理店の人に「いやー、動物ってギャラ高いんですよー。」
なんてなぐさめられたりして。菊千代のギャラのほとんどは、ボクが飲み代としてちょっとお借りしていたんだけれど、菊はもう死んでしまったから、
返すこともできなくなってしまったのだ 。(けれども菊千代のお葬式もやったし、お墓もちゃんとつくった)
預金通帳の件はこれがTVで取り上げられて話題になったからかどうか、自分のペット用の預金通帳を作る人がたくさん出てきてしまったんだって。
そこで銀行では困ったんだろうな。今では人間以外の人は預金通帳を作れなくなってしまったらしい。なんだか、つまんないね。
ある晩ボクは、例のごとく酔っぱらって帰ってきて、なんだか無性にコイツが、憎
らしいほど可愛くてどうしようもなくなっちゃったんだな。なにせ酔っぱらいだから。そうしてクシャクシャクシヤー!!って、いやがる菊千代をおさえつけて、
しつこく可愛がったんだ。満足したボクは、それで寝てしまった。そして翌朝、きのうのことなんかケロっと忘れて仕事をしていたボク。 その脇をいつものように菊千代が通りかかった。そこまではよくある光景だけれど、ボクがなんとなく菊千代の方を見ると、アイツもこっちをなんとなくこっちを見て、
そこでパチッと目が合った。すると菊千代は突然、ボクの太ももにガブリッと噛み付いてきたんだ。「ニャウ!」「イテテ!」。
そう、ボクの顔を見たら昨日の晩に、いじめられたことを思い出したんだろうなー。それで復讐の一撃を見舞った後は、また何もなかったようにスタスタと歩いていっ
てしまった。こんなときボクは、噛み付かれた太ももをさすりながら「ホントにオマエには負けたよ」と、愛を深めていくってわけなんだ。
ウサギ年の年賀状用に、って真知子が撮影した菊千代。なにをやっても似合っちゃうハンサムなヤツ。
ウサギ年がくる前に死んでしまったので、この写真はお蔵入りとなってしまった。コイツがいなくなってからもう3年かー。19年間という長い間、
ボクを助けてくれた菊千代。19年っていうと人間だったら100歳以上ってことらしい。コイツの猫生は幸せだったんだろうか。オレはオマエに会えて良かったよ。
ボクにとっては猫イコール菊千代。だから「もう一生猫は飼わないゾ」と思っていたのだけれど、すこし前に菊千代が「子猫を3匹かっていい」って、
夢のなかでオレに言ったんだよ。
菊千代のお許しが出たので、子猫を飼ってみようかなー、っと思っているところなんだ。 |